合併症があるかどうかはどうすれば分かり、合併症がある場合は何をしなければならないでしょうか?

妊娠第12週以内に薬による中絶が実施された場合、合併症のリスクは非常に低いです。このリスクは、女性が流産する際に合併症を患うリスクと同様です。医師は容易に合併症に対処できます。薬による中絶を行う100人の女性のうち2、3人は治療を受けるために医師や救急治療センターや病院に行かなければなりません。

起こりうる合併症、症状、および治療については、以下をご参照ください。

大量の出血(薬による中絶の1%未満の発生率)

  • 症状:2時間以上継続し、一時間で2枚以上の大型生理用ナプキンを浸す出血。めまいや立ちくらみを感じることは、出血が多すぎることを示している可能性があります。これは深刻な健康リスクであり、直ちに医師の診察が必要です。
  • 治療:ミソプロストールおよび/または真空吸引法。可能な場合、女性は病院へ行く前に、直ちに自宅でミソプロストール2を舌の下で服用し始めるべきです。ごくまれに(0.2%未満)輸血が必要になります。

 

 不完全な中絶

  • 症状:大量または持続的な出血および/または長引く激痛。
  • 治療:ミソプロストール2錠または/および真空吸引

 

感染症

  • 症状:38度以上でかつ24時間以上継続する発熱がある場合、または39度以上の発熱がある場合は、治療を必要とする感染症の疑いがあります。
  • 治療:抗生物質および/または真空吸引。

 

合併症があると思われる場合は、すぐに医師の診察を受けてください。中絶が違法である場所に住んでいて、信頼できる医師がいない場合でも、医療処置を受けることができます。中絶をしようとしたことを医療スタッフに伝える必要はありません。自然流産をしたと伝えることができます。医師はあらゆる場合において患者を助ける義務がありますし、自然流産に対処する方法を知っています。

自然流産による合併症と薬による中絶の合併症は、症状はまったく同じなので、錠剤が完全に溶けている限り、医療提供者は中絶の証拠を見つけたり、検査したりすることはできません。私たちのプロトコルが推奨するように、ミソプロストールを舌の下で服用した場合、完全に溶解しない場合は、30分後に残りの薬を吐き出す必要があります。錠剤を膣内に投与した場合、指で錠剤が溶けていることを確認する必要があります。錠剤の痕跡は膣内に挿入してから4間後まで発見されることがあります。

妊娠が継続してしまう女性の割合は1%以下です。妊娠が継続しているかどうかは3週間後に簡易妊娠検査を行うか、10日後に超音波検査を行うことにより判定可能です。薬による中絶がうまく行かなかった場合、手足の奇形などの先天性欠損症や胎児の神経に問題を起こしてしまうリスクがわずかに増加します。妊娠の継続に対処するためには、薬による中絶もしくは中絶手術を再度行う必要があります。

詳細情報:

研究によると、薬剤による中絶に成功する女性の数と比較して、中絶による深刻な合併症が起こる数はとても少ないことが示されています。真空吸引などの外科的介入が必要となる数少ないケースでは、流産をした女性を治療するのと同じ医療設備で対処することが可能です。

 

妊娠期間           医療施設で治療が必要な女性の割合

妊娠期間 治療が必要な女性の割合 
0~49日(第0~7週間) 2 %
40〜63日(第7~9週間) 2.5%
64~70日(第9~10週間 2.7%
71~77日(第10~11週) 3.3%
77~84日(第11~12週) 5.1%
85~91日(第12~13週) 8%

 

(治療には、妊娠継続の場合、もしくは不完全な中絶の場合に、真空吸引もしくは投薬が行われます。)