中絶薬 ピル 副作用

中絶薬(ミフェプリストンとミソプロストール)を服用するとその後一生付き合わなければならない副作用や、ダメージがあるのでしょうか?答えは、「ありません」。注意深く指示を読み、服用することが大切です。

中絶をするために薬、つまりミフェプリストンとミソプロストールを服用した時にどのような症状が予期されるのでしょうか。ほとんどの症状は自然流産と同じです。ですから、服用後に出てくる全ての症状に問題があるわけではありません。ここでは普通に予期される症状と、病院に行くべき症状を紹介します。

薬を使った自分で中絶をしている時、病院に行くべきかどうかわからないこともあると思います。そのような時にはすぐにお知らせください。また、質問があるときも、お知らせください。連絡先はこのページの一番下にあります。

中絶薬を服用することにより、ホルモンバランスが崩れる!?

中絶薬を一度服用することが身体に長期的な影響を与えたり、将来妊娠できなくなる、ということはありません。

中絶薬は身体のホルモン作用に働きかけますが、中絶をするための一度だけの服用です。薬を服用後、薬は3-4日で身体からなくなります。長期的にみて、身体のホルモンバランスが崩れるなどの副作用はありません。もっと詳しく知りたい方はここをクリック。

身体に負担のない形で、また、リスクや長期的なダメージを伴わずに安全に中絶するためには、1)質が高く、効果のある薬、2)医師により作成された、薬の使い方の正しい指示、そして3)使う人が注意深く指示を読み、正しく使うことが必要です。私たちの団体は、世界保健機関(WHO)の基準に則って、正しい情報を提供しています。あとは、3)薬を服用する女性の注意深い協力が必要です。逆にいうと、この3つが揃えば、高い確率で安全な中絶を行うことが可能です。薬を使って中絶することを選ぶ時には、あなた自身が指示をしっかり読み、守ってください。

以下では、薬を服用した時に当然予期される身体の反応と、病院に行かなければならない合併症に関して説明をします。

薬を服用した反応として通常予期される痛みと出血

通常、ミフェプリストン服用後、特に身体的変化を感じることはありません。ミソプロストール服用後、中絶(流産)の症状を感じ始めます。当然ですが、中絶の過程が始まると、血栓や子宮の中のものが含まれる出血があり、出血に伴う痛みもあります。出血は月経よりも多く、痛みも月経よりも強いです。痛みとともに、けいれん(体の震え)が起こることも多々あります。吐き気、嘔吐、下痢、頭痛、めまいも、ほとんどのケースで起こります。これらは、痛みがひどい時、痛みに伴って自然に体に起こる症状です。(多くの女性は、月経痛がひどい時などにも、吐き気、下痢、頭痛、ほてりを感じる微熱、めまいなどを経験していると思います)また、妊娠初期であるため、つわりが既にある場合が多いので、薬を服用する以前にこれらの症状が出ていることもあるでしょうし、薬を服用することにより起こりやすくなっているということもあります。通常、これらの症状は、中絶が進むとともに減っていきます。

ほてりや発熱が起こることもあります。発熱は、ミソプロストール服用直後に始まります。発熱している長さは24時間以内で、38 度ぐらいの熱というのが一般的です。予期される痛みと出血に関しては、以下のリンクをご覧ください。妊娠12週以下の場合。あなたが妊娠12週以上の場合

普通、これらの症状は時間が経つにつれ徐々に減っていきます。発熱が24時間以上続く場合、または38度より高い場合は、診察を受ける必要があります。

ミフェプリストンとミソプロストールへのアレルギー反応

アレルギー反応として、蕁麻疹(かゆみを伴うみみず腫れや皮膚の隆起)が出ることがあります。

アレルギーは軽いものから重いものまであり、様々な症状を引き起こします。

程度の低い、軽いアレルギーは体の一部分に出て、口の中や口の周りにかゆみ、水ぶくれや痛みを引き起こします。このような症状は、服薬後しばらくすると自然に消えます。

もう少し程度が重い中程度のアレルギーでは、手がヒリヒリする、鼻が詰まる、目が腫れれる、肌に湿疹、かゆみが起こったりします。このような場合、ミソプロストールを服用しないでください。症状への対処として、プロメタジンやクレマスティン等の抗ヒスタミン薬を服用することも可能です。

重いアレルギー反応では、胸が苦しくなり呼吸困難になる、めまい、顔が腫れる、倒れたりします。これらの症状が出た場合、すぐに病院に行ってください。

合併症

副作用がひどい場合は合併症が生じている可能性があります。どのような場合に合併症であるかは、以下のリンクを参照してください。あなたが妊娠12週以上の場合。

薬による中絶を行った後、感染症にかかる可能性は非常に低いです。24時間以上の発熱、38度以上の発熱、腹部に痛みがひどくなる、腹部がひりひりとしていたり触ると痛かったり、長時間多量の出血がある場合、膣から悪臭のする分泌物がある場合、感染症の可能性がありますので、直ちに病院に行ってください。感染症は抗生物質(アンティビオティックス)で治療します。出血多量の目安は、一時間に月経用ナプキンを二つ以上代えなければならない場合です。血が水道の蛇口を開けたような感じで出ている場合も、直ちに病院に行ってください。

ミソプロストール服用後すぐに始まり、24時間以内でおさまる38度以下の発熱は、よくある副作用です。発熱が24時間以上続く場合、あるいは38度より高い場合、診察を受ける必要があります。

ここに並べた身体の反応にはもちろん個人差があります。アレルギー反応など、重いのか軽いのか分からない場合や、合併症かどうか分からない場合などにはすぐにメールをください。また、質問がある時には、以下にメールをください。info@womenonweb.org